東京行きのフライトで、何気なく窓の外を見たら——富士山が真下に広がっていた。3月初旬の富士山は分厚い雪に覆われ、1万メートル上空から見下ろすと、火口の輪郭が等高線地図のようにくっきりと浮かび上がり、山腹の積雪の模様やすぐそばの山中湖まで一望できた。慌ててスマホを取り出してシャッターを切りまくった。たぶん今まで撮った空撮写真の中で一番感動した瞬間だと思う。
この東京旅はただの旅行じゃない。巡礼だ——2026年WBCワールド・ベースボール・クラシックが東京ドームで開催され、チャイニーズタイペイが久しぶりに世界の舞台で強豪チームと対戦する。野球ファンとして、見逃すわけにはいかない!
東京に着いた翌朝、時差ボケのおかげで5時過ぎに目が覚めた。どうせ眠れないなら、皇居を走りに行こう。
皇居の外周は一周約5キロ、東京で最も有名なランニングコースであり、地元ランナーの聖地でもある。3月初旬の早朝は5〜6度くらい。スポーツジャケットを羽織ってホテルを出発し、内堀通りを走って皇居へ向かった。お濠の石垣と朝もやが重なり、まるでタイムスリップしたかのような錯覚を覚える。
コース沿いには桜田門、半蔵門、千鳥ヶ淵と、それぞれ違った景色が広がる。3月初旬ではまだ桜は咲いていなかったけれど、沿道の松並木とお濠に映るリフレクションだけで十分に美しく、足の疲れを忘れさせてくれた。竹橋あたりまで来ると大手町のビル群が遠くに見え、古と今が交差する——いかにも東京らしい風景だ。朝6時頃になると、日本人ランナーたちが次々と合流してきて、皆が暗黙の了解で同じ方向(反時計回り)に周回する。時折すれ違いざまに軽く会釈——ランナー同士のこの無言の挨拶は、どの国でも変わらない。
異国の街を走る朝ラン——それが僕の一番好きな街の知り方。自分の足と呼吸で街を測ると、どんな交通手段よりもリアルにその街を感じられる。
2026年WBCクラシックPool Cが東京ドームで開幕。同組には日本、韓国、オーストラリア、チェコ、そして我らがチャイニーズタイペイ。日程はタイトで、チャイニーズタイペイは4日間連続で試合に臨み、どの試合も厳しい戦いだった。
東京ドームに足を踏み入れた瞬間、鳥肌が立った。4万人以上を収容する球場は満席で、台湾応援エリアのブルーの波が壮観だった。大型ビジョンにFAN CAMが映ると、観客たちは狂ったように手を振り、ドーム全体がまるで巨大な圧力鍋のような熱気に包まれていた。
友人たちとスタンドに座り、片手にビール、片手にフライドチキン。いいプレーがあるたびに場内全体と一緒に歓声を上げた。チャイニーズタイペイは最終的に2勝2敗でベスト8進出を逃したけれど、延長10回で韓国を逆転したあの試合は、間違いなく人生で観た中で最も熱い野球の試合の一つだった。
東京に来たからには、ストリートゴーカートを体験しないわけにはいかない!ドラえもんとピカチュウのつなぎに着替え、ヘルメットをかぶり、大の大人たちが意気揚々と東京の街に繰り出した。
小さなゴーカートで東京の大通りや路地を駆け抜ける。渋谷から東京タワーまで、すれ違う歩行者や車の乗客がこちらに向かって写真を撮ったり手を振ったり。赤信号で止まると、隣の車の日本人がわざわざ窓を開けてニコニコしながら親指を立ててくれた——これが東京で一番クレイジーで、一番楽しかった体験かもしれない。
日本酒好きとして、東京に来たらもちろん聖地巡礼をしなければ。銀座の日本酒専門店で、十四代、獺祭、新政といった台湾ではまず手に入らない幻の銘柄を一度に見つけることができた。まさに日本酒好きの約束の地に足を踏み入れた気分だった。
銀座の日本酒専門店で、ついに十四代を複数種類飲み比べるチャンスが訪れた。中取り大吟醸のフルーティーな香りは繊細で上品、黒縄の米の旨みは深くまろやか。一口一口、じっくりと味わう価値がある。
山形県高木酒造。日本で最も入手困難な日本酒と称され、市場ではほぼ幻の存在。フルーティーな香りが豊かで口当たりは絹のように滑らか、日本酒界の究極の逸品。
山口県旭酒造。精米歩合39%、米の6割以上を削って醸造。花冷え(やや冷やして飲む)で、すっきりとした甘みが際立つ。
秋田県新政酒造。6号酵母発祥の蔵元で、近年は自然発酵と独特のボトルデザインで日本酒界に革命を起こしている。
この東京旅で一番の宝物は、富士山の白い雪でも、十四代の芳醇な香りでもない。最高の仲間たちと一緒にこのすべてを体験できたこと、それが何よりの宝だ。
東京ドームでチャイニーズタイペイのために声が枯れるまで叫び、ドラえもんのコスプレで東京の街をゴーカートで爆走してお腹が痛くなるほど笑い、日本酒バーで幻の十四代を飲みながら人生について語り合う——これらの光景は、ずっとずっと先になっても、みんなで語り草にするであろう思い出だ。